大阪府大阪市都島区の司法書士行政書士柿本です。
建設業許可について
平成28年6月1日より建設業の業種に解体工事業が追加されました。
以前は、建設業許可の業種は28業種で、「解体工事」については、「とび・土工工事業」の中に含まれていました。
平成28年6月1日より建設業の業種に解体工事業が追加されたことにより、建設業許可の業種は29業種となりました。
建設工事の種類 | 業種 | 建設工事の内容 | 建設工事の例示 |
---|---|---|---|
土木一式工事 | 土木工事業 | 総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む。以下同じ。) | |
建築一式工事 | 建築工事業 | 総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事 | |
大工工事 | 大工工事業 | 木材の加工又は取付けにより工作物を築造し、又は工作物に木製設備を取付ける工事 | 大工工事、型枠工事、造作工事 |
左官工事 | 左官工事業 | 工作物に壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維等をこて塗り、吹付け、又ははり付ける工事 | 左官工事、モルタル工事、モルタル防水工事、吹付け工事、とぎ出し工事、洗い出し工事 |
とび・土工・コンクリート工事 | とび・土工工事業 | 1 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て 2 くい打ち、くい抜き及び場所打ちぐいを行う工事 3 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事 4 コンクリートにより工作物を築造する工事 5 その他基礎的ないしは準備的工事 | 1 とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物の揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック据付け工事 2 くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事 3 土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事 4 コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事 5 地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、法面保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事 |
石工事 | 石工事業 | 石材(石材に類似のコンクリートブロック及び擬石を含む。)の加工又は積方により工作物を築造し、又は工作物に石材を取付ける工事 | 石積み(張り)工事、コンクリートブロック積み(張り)工事 |
屋根工事 | 屋根工事業 | 瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事 | 屋根ふき工事 |
電気工事 | 電気工事業 | 発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事 | 発電設備工事、送配電線工事、引込線工事、変電設備工事、構内電気設備(非常用電気設備を含む。)工事、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置工事 |
管工事 | 管工事業 | 冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事 | 冷暖房設備工事、冷凍冷蔵設備工事、空気調和設備工事、給排水・給湯設備工事、厨房設備工事、衛生設備工事、浄化槽工事、水洗便所設備工事、ガス管配管工事、ダクト工事、管内更正工事 |
タイル・れんが・ブロック工事 | タイル・れんが・ブロック工事業 | れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取付け、又ははり付ける工事 | コンクリートブロック積み(張り)工事、レンガ積み(張り)工事、タイル張り工事、築炉工事、スレート張り工事、サイディング工事 |
鋼構造物工事 | 鋼構造物工事業 | 形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事 | 鉄骨工事、橋梁工事、鉄塔工事、石油、ガス等の貯蔵用タンク設置工事、屋外広告工事、閘門、水門等の門扉設置工事 |
鉄筋工事 | 鉄筋工事業 | 棒鋼等の鋼材を加工し、接合し、又は組立てる工事 | 鉄筋加工組立て工事、鉄筋継手工事 |
舗装工事 | 舗装工事業 | 道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事 | アスファルト舗装工事、コンクリート舗装工事、ブロック舗装工事、路盤築造工事 |
しゅんせつ工事 | しゅんせつ工事業 | 河川、港湾等の水底をしゅんせつする工事 | しゅんせつ工事 |
板金工事 | 板金工事業 | 金属薄板等を加工して工作物に取付け、又は工作物に金属製等の付属物を取付ける工事 | 板金加工取付け工事、建築板金工事 |
ガラス工事 | ガラス工事業 | 工作物にガラスを加工して取付ける工事 | ガラス加工取付け工事、ガラスフィルム工事 |
塗装工事 | 塗装工事業 | 塗料、塗材等を工作物に吹付け、塗付け、又ははり付ける工事 | 塗装工事、溶射工事、ライニング工事、布張り仕上工事、鋼構造物塗装工事、路面標示工事 |
防水工事 | 防水工事業 | アスファルト、モルタル、シーリング材等によって防水を行う工事 | アスファルト防水工事、モルタル防水工事、シーリング工事、塗膜防水工事、シート防水工事、注入防水工事 |
内装仕上工事 | 内装仕上工事業 | 木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事 | インテリア工事、天井仕上工事、壁張り工事、内装間仕切り工事、床仕上工事、たたみ工事、ふすま工事、家具工事、防音工事 |
機械器具設置 | 機械器具設置工事業 | 機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取付ける工事 | プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事、集塵機器設置工事、給排気機器設置工事、揚排水機器設置工事、ダム用仮設備工事、遊技施設設置工事、舞台装置設置工事、サイロ設備工事、立体駐車設備工事 |
熱絶縁工事 | 熱絶縁工事業 | 工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事 | 冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備又は燃料工業、化学工業等の設備の熱絶縁工事、ウレタン吹付け断熱工事 |
電気通信工事 | 電気通信工事業 | 有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事 | 電気通信線路設備工事、電気通信機械設置工事、放送機械設置工事、空中線設備工事、データ通信設備工事、情報制御設備工事、TV電波障害防除設備工事 |
造園工事 | 造園工事業 | 整地、樹木の植裁、景石のすえ付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、又は植生を復元する工事 | 植栽工事、地被工事、景石工事、地ごしらえ工事、公園設備工事、広場工事、園路工事、水景工事、屋上等緑化工事、緑地育成工事 |
さく井工事 | さく井工事業 | さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事 | さく井工事、観測井工事、還元井工事、温泉掘削工事、井戸築造工事、さく孔工事、石油掘削工事、天然ガス掘削工事、揚水設備工事 |
建具工事 | 建具工事業 | 工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事 | 金属製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、木製建具取付け工事、ふすま工事 |
水道施設工事 | 水道施設工事業 | 上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事 | 取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事 |
消防施設工事 | 消防施設工事業 | 火災警報設備、消火設備、避難設備若しくは消火活動に必要な設備を設置し、又は工作物に取り付ける工事 | 屋内消火栓設置工事、スプリンクラー設置工事、水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体又は粉末による消火設備工事、屋外消火栓設置工事、動力消防ポンプ設置工事、火災報知設備工事、漏電火災警報器設置工事、非常警報設備工事、金属製避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋又は排煙設備の設置工事 |
清掃施設工事 | 清掃施設工事業 | し尿処理施設又はごみ処理施設を設置する工事 | ごみ処理施設工事、し尿処理施設工事 |
解体工事 | 解体工事業 | 工作物の解体を行う工事 | 工作物解体工事 |
<大阪府の建設業許可申請の手引きより>
平成28年6月1日施行の建設業法改正に伴う、建設業許可に関する取扱変更
解体工事業追加に伴う制度措置(経過措置)について
建設業法改正に伴う解体工事業の追加に伴い、建設業許可申請について制度措置(経過措置)が行われます。
(制度措置の概要)
施行日(平成28年6月1日)までに「とび・土工工事業」の建設業許可を有しておらず、施行日以降に新たに「とび・土工工事業」の建設業許可を取得した場合は、当該許可により「解体工事」を行うことはできず、新たに「解体工事業」の建設業許可を取得する必要があります。
施行日(平成28年6月1日)前の「とび・土工工事業」に係る経営業務管理責任者としての経験は、解体工事業に係る経営業務管理責任者の経験とみなします。
施行日(平成28年6月1日)までに「とび・土工工事業」の建設業許可を有している場合は、法施行後3年間(平成31年5月31日まで)、同許可により「解体工事」を行うことが可能です。
特定建設業の許可及び監理技術者の配置が必要となる下請契約の金額の引き上げ
特定建設業の許可及び監理技術者の配置が必要となる下請契約の請負代金額の下限について、建築一式工事以外にあっては3,000万円から4,000万円に、建築一式工事にあっては4,500万円から6,000万円に、それぞれ引き上げられます。
専任の現場配置技術者を必要とする建設工事の請負代金額の引き上げ
工事現場ごとに配置が求められる主任技術者又は監理技術者を専任で配置することが必要となる重要な建設工事の請負代金額の下限について、物価上昇及び消費税増税分等を踏まえ、建築一式工事以外にあっては2,500万円から3,500万円に、建築一式工事にあっては5,000万円から7,000万円に、それぞれ引き上げられます。
その他、経営業務の管理責任者について、「役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)」に、許可を受けようとする建設業の経営業務の執行に関し、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限移譲を受けた執行役員等を追加するなどの変更が行われています。
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